【奈良 飛鳥】明日香村ハイキング~満開の彼岸花と万葉の史跡を巡る

奈良県明日香村

だいぶ昔の話になりますが、初めての奈良旅行で観光した「奈良県明日香村」が今でも印象に残っています。飛鳥時代の史跡と古代を想起させる自然が多く残っている場所です。

史跡が広く点在していることから、レンタサイクルで巡るのが押しのエリアではありますが、徒歩でのんびりハイキングすることもできる観光地です。

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奈良県明日香村について

奈良県明日香村

明日香村は奈良県の中部に位置し、奈良市から車で約1時間南下した場所にある村です。有名観光地ですが、奈良市内から少し離れているのでややマイナーなスポットかも。

6~7世紀ごろ飛鳥時代の舞台となった場所として知られており、のどかな田園風景の中に古墳や遺跡などが点在してます。

電車での最寄り駅は「近鉄飛鳥駅」となります。

細かいことをいうと、この地方では「あすか」という読みに「明日香」や「飛鳥」が充てられています。歴史を紐解くと諸説あるようですが、一般的には「明日香村」は村の名前、「飛鳥」はエリアの総称として使い分けられているようです。

明日香村めぐり

スタート地点は近鉄飛鳥駅です。

レンタサイクルを逃す

近鉄飛鳥駅に着いたら、駅前の観光案内所で観光コースマップを入手し、レンタサイクルの営業所で自転車を借りるのが一般的な流れなのですが。。。

初っ端からミスってしまい、サイクリング予定がハイキングに変更になりました。

夫(当時彼氏)が、駅に着いた途端に一服タイム。それを待ってレンタサイクル屋に行ったら、チャリがすっからかんに無くなっていたのです(泣)

初めてのシルバーウィーク(2009年)のときだったので、観光客が多かったんですよね。。。

仕方がないのでテクテク歩いて明日香村を巡りました。

実際に散策してみると、徒歩でしか行けない道もあるし、自転車ではキツイ坂道などもあったので、最終的な感想としてはハイキングもそれなりに楽しめました。

ただ、一度にたくさんの場所を巡りたい場合は自転車が欠かせません。早い者勝ちかもしれませんが、普通の自転車より電動自転車がおすすめです。

明日香村観光ポータルサイト 旅する飛鳥

高松塚周辺地区

高松塚壁画館

飛鳥には、「高松塚周辺地区」「石舞台地区」「甘樫丘地区」「祝戸地区」「キトラ古墳周辺地区」の5地区からなる国営飛鳥歴史公園があります。

近鉄飛鳥駅から一番近い高松塚周辺地区には、高松塚古墳、高松塚壁画館などの見所があります。「飛鳥美人」といわれている壁画は有名ですが、誰の古墳なのか正確には分かっていないところがミステリアス。高松塚壁画館では高松塚古墳の壁画の模写や副葬品のレプリカの展示を見ることができます。所要時間は10~20分程度で、サラッと見おわります。

文武天皇陵

文武天皇陵

高松塚古墳から南東方向に足をのばすと文武天皇陵があります。

文武(もんむ)天皇(683~707年)は天武天皇と持統天皇の孫にあたります。父(草壁皇子)は27歳の若さで早逝。祖母の強い後ろ盾により14歳の若さで即位しましたが、彼もまた24歳の若さで早逝しています。

古墳や陵墓って想像するとロマンなんですが、実際近づいてみると森や丘で立札が無いとそれとわからない雰囲気。独特の近寄りがたさは感じられますが。

稲渕の棚田

稲渕の棚田

日本の棚田百選に選定されている稲渕の棚田。明日香村を象徴する場所です。

9月下旬の残暑の中、山道っぽいところを歩いてきたのですが、途中に水分補給スポットがなく、干からびる直前ドリンクの路上販売があり命拾いしました(笑)

稲渕の棚田

訪問したのは、明日香村彼岸花祭りのタイミング。案山子(かかし)のオブジェが並んでいました。緑の棚田と朱色の彼岸花。暑さの記憶とともに忘れられない光景となりました。

2018年の明日香村彼岸花祭りは、9月22日(土) ~ 9月23日(日・祝) に開催されます。

石舞台古墳

石舞台古墳

国営飛鳥歴史公園の石舞台地区にある石舞台古墳は、明日香村の中で一番メジャーな史跡となっています。

蘇我馬子の墓と伝えられているこちらの古墳は、盛り土が失われているため石室が露出した状態になっています。なので、本来であれば見ることのできない墓の中を見せてくれる古墳ともいえます。

石舞台古墳

石舞台古墳では、総重量は2300トンの石材で囲まれた石室の内部に入室することもできます。崩れて来たらと思うと、ちょっと緊張する場所ではあります。

写真撮影したらオーブ発生。場所柄スピリチュアル現象かとも思いましたが、実際は空気中のチリやホコリにフラッシュが当たるとこんな写真になるようです。

石舞台地区にはレストランや休憩所があるので、この辺でしっかり休憩すると後半のハイキングがはかどります。

橘寺

橘寺

チケットが手元にあったので立ち寄ったことは確実ですが、あまり記憶に残っていないので簡単に紹介(笑)

聖徳太子が自らの誕生地に設立したといわれているお寺です。

亀石

亀石

亀石は明日香村内に点在する「謎の石造物」シリーズのなかで一番メジャーな石として知られています。

いつ何の目的で作られたかは不明とされていますが、所領の四方の境界を示す標石であるとの説があります。

眠っているように見える感じがかわいいのかな。

天武・持統天皇陵

天武・持統天皇陵

田園風景の中の丘の上に木が茂っている場所に、檜隈大内陵があります。第40代天武天皇と、その皇后であった第41代持統天皇の合葬陵です。

メジャーなスポットではないかもしれませんが、漫画「天上の虹」ファンの私としては、今回絶対来たかった場所です。

天武・持統天皇陵

大化の改新で出てくる中大兄皇子(天智天皇)の弟が大海人皇子(天武天皇)、天智天皇の娘であり、天武天皇の皇后になった人物が宇野讃良皇女(持統天皇)です。

檜隈大内陵はのちの時代に盗掘されたそうです。持統天皇の火葬された遺骨は盗賊に持ち出され遺棄されたため、もうこの場所にはないのだとか。

漫画「天上の虹」の影響を受けて

天武・持統天皇陵は、里中満智子による持統天皇の生涯を描いた名作漫画『天上の虹』を読んでから行くと、心に染み入るものがあります。

いわば、森と立札だけの場所なのに、立っているだけでテンションが上がってしまうのは、まさに漫画のパワーですね。

ちなみに、明日香村には他にも『天上の虹』に縁のスポットがあるので、明日香村そのものが読者的には聖地なのではないかと思います。

ときどき『天上の虹』関連のイベントも開催されているようですし。

『天上の虹』は、女性だけでなく男性にもおすすめできる漫画です(日本史好きの夫に読ませたら見事にハマっていた)。

出典元:amazon

最後に

明日香村

今回はハイキングだったこともあり、明日香村の全てのスポットを見たわけではありませんが、気になっていた場所は制覇することができました。

私的明日香村観光のポイントは以下の通り。

  • ペットボトルなどの飲料を1本は準備
  • 外せないスポットは石舞台古墳
  • 稲渕の棚田、彼岸花の時期(9月中~下旬)は必見
  • 漫画「天上の虹」で勉強すると楽しめる場所

明日香村のなにげない空模様が神々しくて、田園風景に癒されるというよりパワースポットのような印象でした。

マップ

今回訪問した場所は下記のマップをご参照ください。

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